大きなスイカ

彼の実家から大きなスイカをひと玉もらった。畑でとれた手作りのスイカである。
「水に浸して冷やすんだよ」と彼がいう。彼の頭にあるのはひんやりとした井戸水である。だが、もちろん井戸水などない。「ふろの水は?」と彼がいう。なにをいってるんだか、おふろには最初から熱いお湯をいれているでしょうが、と心の中で思う。昨日のおふろの水は残っていても、気温が39度もあっては水温だってそんなに下がらない。というか、さすがに使ったおふろの水につける気はしない。
それではバケツに水を入れよう、ということになったが、バケツもそんなにデカくない。スイカなんて半分しか入らない。それでもバケツに水を入れ、クールパックも入れて冷たくし、そこにスイカをのせ、スイカの上半分にはクールパックをのせた。その半分は滑り落ちてしまったが。
夕食のあと、スイカを切っていただいた。「ところどころ冷たい」と彼が褒めているのか文句をいっているのかよく分からないことを言う。しかし、とりあえず甘くて美味しかった。
半分に切ったスイカの残りは、冷蔵庫に入れた。
翌日、きんきんに冷えたスイカはさらに美味しかった。そのスイカを味わいながら「最初から半分に切って、両方とも冷蔵庫に入れて冷やせば良かったじゃん」と思った。